調べていくとAF05Eというエンジン型式はトランスミッションで大きく3つの系統に別れていた。
AF05Eの型式を持つのはイブ系(AF06)とタクト系(AF09)であった
イブ系はZOOKなどに見られる固定プーリー方式。更にPAL後期型で可変プーリー方式が誕生する。
タクト系は可変プーリー方式のVマチック。
エンジンを次の3つに分類した。
1.固定プーリー&カウンターシャフト無し(2軸式固定変速機:イブ系)
2.可変プーリー&カウンターシャフト無し(2軸式無段変速機:PAL後期)
3.可変プーリー&カウンターシャフト有り(3軸式無段変速機:タクト系)
◆2軸式固定変速機の系譜イブ系
ミッションがドライブシャフトとファイナルギアの2軸しかない。
ZOOKエンジンなどに代表される変速できない固定プーリータイプである。
このタイプの元になっているのは'83.9.13に発売されたイブである。
以降、主に軽量設計で乗り易さを配慮したマイルドな走りの車体に採用されることになる。
プーリーは固定式。クランクケースは主にGK8(イブ)が使われている。
女性向けの軽量、マイルドな出力を設定されたエンジン。
採用車種は
'83 イブ(AF06。4.0ps)
'84 イブスマイル(AF06。4.0ps)
'85 イブパックス(AF11。4.1ps)
'87 PAL前期(SM50系。4.4ps)
'90 ZOOK(AF26。3.3ps)
◆2軸式無段変速機の系譜:PAL後期
上記エンジンのプーリーが可変になったもの。
2軸式固定変速機の進化版とも取れトルクカムを装備しているのが特徴。
ミッションは2点で構成される。プーリーに使用されるWRは3つ。
クランクケースはGK8系が使われている。
ただ、市販化されたのが'89.12末なので3軸式無段変速機のエンジン出現以降となっている。
イブ系AF05Eから発展したのはPAL後期(SY50。4.4ps)のみ。
3軸式無段変速機より軽量・コンパクト化でき、SVマチックと呼ばれるトルクカムの
採用により2軸式固定変速機より登坂能力に優れるとともに発進時の力強さやスムーズで
伸びやかな加速が得られるものとなっている。
AF05Eのクランクケースを持つ最終形態ではなかろうか?
採用機種はパル(後期型SY50ML〜MP)が該当する。
この翌年、ZOOKが発売となったのだが、なぜこのSVマチックエンジンが
採用されなかったのかは疑問が残る。
スクーター的にはこのあとDio系統が主流となり、
AF05EからAF18Eへと代わって行き、AF05Eは軽量スリムな「パル」に採用され続けた。
#'92にパルはマイナーチェンジ。
個人的見解:
2軸式変速機が普及しなかった原因の一つに、2軸式はクランク回転方向が3軸式と比べ逆回転に
なっていることも考えられる。
逆回転になると何故悪いのか?
プーリーロックナットやクラッチロックナットが、クランクの回転方向で“緩む”のである。
僕は2回程ロックナットが緩みクランクシャフトのスプラインをなめて交換した苦い経験がある。
逆ネジを採用しなかったのは、コストの問題と、整備の汎用性からだろうか??
◆3軸式無段変速機の系譜:タクト系
ドライブシャフト、カウンターギアシャフト、ファイナルギアの3軸から構成される変速機を持つ。
3軸式無段変速機は低速から中途までなめらかで力強い走行を目的に開発された。
ホンダVマチックの流れは、シャレットに始まりカレン、タクト(AB07)等に受け継がれた。
その後「AF05E」という型式でAF09タクト、イブパックスS、パックスクラブ、
DJ1系に採用され、 「AF18E」へとバトンタッチしていく。
このタイプのエンジンの特徴は3軸式無段変速機となっていること。
軽快でスポーティな走りを楽しむ若者向けの車両に採用されている。
'84 AF09タクトでAF05Eという型式名で採用された。
'85 クレージュタクトで5.0→5.4psと出力アップし、イブパックスS、クレージュタクト
'85 DJ1(5.2ps)
'86 タクトフルマーク(5.4ps)
DJ1R(5.5ps)排気系の変更により出力向上
'87 メットインタクト(AF16。5.8ps)掃気効率と燃焼効率に優れた新設計6ポートシリンダー採用
DJ1R(5.5→6.0ps)新設計の6ポートシリンダーと樹脂リードバルブの採用により出力を向上
この翌年から ロングストロークで新設計の 吸・排気や掃気ポート形状を徹底追求するなど燃焼効率を向上させた
AF18Eエンジンへと変わっていく。
'88 Dio(AF18。AF18E)、DJ1RR(AF19。AF18E)
AF18Eは新設計のシリンダーを採用し掃気効率の改善をはかり出力を向上
(6.0PS/6,500rpm→6.8PS/7,000rpm)、
ロングストローク化と細部の徹底した改良によりトルク特性も向上させたエンジンのため
DJ-1RまでのAF05Eとは互換性が無いようです。
AF18EはスパーディオZX(AF28)でその進化を終え、メットインスペースを確保するためと
更に吸排気効率を上げるため横型エンジンのライブディオ系のAF34Eへとバトンタッチする。
*参考*
・ホンダのスクーター型式一覧はka10さんのHPにあります。
・AF18Eエンジンの情報(号機管理や部品の互換性など)についてはぐっぴさんのHPが詳しいです。
・エンジン変更後、駆動系のセッティングをしたい方、駆動系の原理をこちらにまとめました。
僕個人としては5〜6PS程度のエンジンで十分ではないかと思っている。
エンジンスワップにおいては、スワップするエンジンの電装系とキャブなどを使うのがセオリーである。
同メーカー(ホンダ)の場合、配線の色と意味は共通しているのでスワップは比較的楽だと思う。
他メーカーの場合は、配線の色の意味が変わってくるので、
サービスマニュアルの配線図を入手して、配線合わせをしていく必要が有る。
DJ-1、のエンジンをスワップすることにした。
▲DJ1のエンジン
<エンジンハンガーの比較>
実際にzookとDJ1からエンジンを下ろしてエンジンハンガーとエンジンのマウント部分の
比較を行ってみた。
▲上がDJ1で下がZOOK ▲左がDJ1で右がZOOK
まず側面からの比較である。のハンガーである。
ハンガーの長さは、ZOOKが短くDJ1は長い。
これはエンジンマウント部分がDJ1はクランクシャフトの真下にあるのに対し、
ZOOKはクランクシャフトよりも前方にあるためである。
【追加】
ストッパーの高さの位置が5mmほどDJ1ハンガーの方が高い。
そのためこのままフレームに装着するとハンガーエンドが
かなり下を向いてしまいエンジンが搭載出来ない。
そこでストッパーをハンガーからグラインダーで溶接部を削り取り切り離した後、
高さが同じになるよう下部を削り、再溶接する必要があった。
次に正面から比較した。
▲上がZOOK、下がDJ1
DJ1のエンジンハンガーはフレーム側の幅が広いことが判った。
グラインダーで幅を追い込んでいかねばならない。
全体的に見てDJ1エンジンを搭載するにはDJ1のエンジンハンガーを加工した方が易しそうである。
▲加工前のDJ1のエンジンハンガー
両端で10mmほどグラインダーで切り詰める
▲加工後がこちら
ほぼ幅が同じである。
<配線の比較>
通常エンジンスワップをするときはスワップする側のエンジンのハーネスを流用するが、
同じメーカーでエンジンの構造も似ていることから、zookのハーネスを活かせないかを考えた。
DJ1とzookの電装系の違いは、DJ1はバッテリーを搭載していてセルモーターがある。
zookはバッテリーレスで、セル無し。
従ってDJ1のバッテリーとセルは今回使用しない方向で持っていくことにする。
点火系回路と点灯系回路についてサービスマニュアルで比較した。
点火系については、点火時期は両者とも同じ17度BTDC/1800rpmなので
DJ1エンジンでもzookのCDIがそのまま使えることが解った。
下の図を見ても判るようにイグニッションコイルのアースの仕方が少し異なるが
回路的には同じである。
▲ZOOKの点火系配線図
▲DJ-1の点火系配線図
点灯系においては、DJ1の場合バッテリーを持っているので充電系と点灯系の2系統を持っている。
対するZOOKはバッテリーレスなので点灯系のみ。
従って充電系を無視してしまえば一緒になる。
ACジェネレーターの制御電圧波形(SCR半波形短絡式)も電圧(12.6-13.6V/5,000rpm)も同じ。
レギュレータも変える必要は無い。
ただしジェネレーターの容量が増えるのでヘッドライトバルブを明るく、
またオートチョークの抵抗値が異なっているのでこれをDJ1のものを使うことにする。
ACジェネレーターから出ている配線を実際に比較してみた。
ZOOK DJ1
黒/赤 黒/赤 :エキサイタコイル
青/黄 青/黄 :パルサーコイル
黒 黄 :点灯系
緑 ボディアース:アース(−)
なし 白 :充電系(今回は使用せず)
オートチョーク
黄 黄 :プラス(+)
緑 緑 :アース(−)
ジェネレーターのハーネスはDJ1のほうが少し短くカプラを使っているので、
反対側にギボシをつけZOOKのハーネスに対応した接続アダプターを作る予定である。
●リアサスマウントステー
サスはDIOを無加工で取り付けてます。(フレームに関して)
L型の金具をノーマルサス位置に差し込んで固定して後ろにマウントを作ってみました。
L字金具はアルミやスチールで製作してください。
汎用の金具ではないです。
サスのアッパー側取り付け穴になるべくぴったり入る厚みで製作して下さい。
差し込んで後ろに金具が少し飛び出る感じになります。
途中にボルトで固定する箇所もあります。穴開けはします。
そこにサスを取り付ける感じになるのですが・・・
強度を考えるなら多少のカットは必要になりますが・・・
ナンバープレートに隠れて見えないので大丈夫です。
●フレームの補強
エンジンスワップの場合、エンジンマウント部分にあて板をしてます。
メインチューブ穴からマウントの受け部分に一枚凸型のを溶接してます。
そしてウレタン注入は、ハンドルステム付近から下に降りたところの曲がり付近
に注入と、マウント部分からタンク前部にかけて注入してます。
全注入はダメでした。良くないです。
●スタイリング
また、シートを全開落としで問題のないスタイルになってます。
見た目は'01モトチャンプ3月号を見て下さい。
現在も揺れ防止の補強のみですが、0−50mなどの度重なるリフトアップ
などにも、全然不安がないです。ちなみに、120k全開走行も問題なし。
マウント受けの左右さえ丈夫にすれば全然問題ないです。
1/32マイル参戦の為に限界までホイールベースを伸ばしてます。
普通のエンジンの方は作成時に位置を調整しましょう。
方法は、フレーム側にアングルを横通し、垂直柱を2本立てる。
別にエンジン側のマウント寸法に合わせてマウント作成。
それを現物合わせで2本柱の長さを調整。作成したマウントを合体させる。
前後の振れを補強する。
ジョグの場合キャブの関係から補強パイプ左側に逃げが必要なので左右非対称になります。
また、全ての溶接個所は垂直水平を計りながら溶接します。
センター出しは水糸を張りましたが、マウントの溶接時にしっかり計測すれば大きく狂う事はありません。
また、溶接に自信がない方は絶対にやめましょう。
簡単にバラバラになります。
リアサスはフレーム側のシート固定(ボルト2本)位置から10mm厚のアルミ材で別に受けを作ってます。
角度が非常に難しくサスの動きが簡単に変化してしまいます。これは現物合わせで調整が必要です。
また、見た目の問題から限界までレイダウンしてあります。サスはしっかり機能します。
また、エンジン側の切削やカウルの小さいカットが必要です。
アルミ板は手で切るには根性と忍耐力が必要です。是非ジグソーに軟鋼刃を付けて切ることを薦めます。
●フレーム補強
ズークのノーマルフレームは、ハンガーのガセットの所からよく折れたりするので
(ましてやディオのエンジンなので)3カ所ほど補強を入れてあります。
エンジンハンガーのガセットもノーマルのスポット溶接では心細いので、
フレームとの溶接箇所をグルリと補強の溶接をしてあります。
多分、これで折れる心配は滅多にないと思います。
▲フレームへの補強
●リアサスマウントステー
リアサスはディオのノーマルを使用しました。
車高が上がるので、もっと短い物を考えましたが、エンジンとフレームのクリアランスの関係で短い物は使えません。
又、ディオのエンジン側の取り付けが後ろの方にあるので、ズークのノーマルのリアサスの取り付け部分は使えません。
ズークのシートポストの取り付け部のネジ穴を利用して、7mm厚の平板の鉄板でステーを作りました。
シートポストのネジ2つで固定し、適当なところ(フレームに当たらないように現物合わせ)に
10mmの穴を開け、そこにリアサスのフレーム側の取り付けをボルトで固定しました。
全ネジではない10mmのボルトで、適当なボルトがたまたま手元にありましたので、
ごく普通に、ボルト、ナットでリアサスを取り付けてあります。
このときステーの内側よりボルトを通し、ステーの外側にリアサスを着けるようにすると、
リアサスが垂直に取り付けられます。
ボディカバーを切り取ることもなく簡単に加工できましたが、しばらく乗ってみても問題はありませんでした。
各部の寸法は現物あわせで加工すれば簡単に作れます。
この方法で前回も今回も不具合は出ていません。
但し、このままだと両足つま先立ちになってしまいますので、
シートのポストを短く加工すると乗りやすくなります。
以前のZXエンジン車は、シートもハンドルもポストを切り
(電装を外通しにして)チョロQみたいにして乗っていました。
●フレーム補強
ガセット部とフレームに補強を入れてある。
溶接機は例の100Vの奴です、2〜3o位までは行けそうです。
今度はちゃんとベニヤ板をひいて作業したのですが
溶接の火が飛ばないようにかけておいたタオルが燃えた!!
慌てて消火!すごく臭い(^^;
●リアショック
取付けにはフレームを加工しています。
シートが止まってる左後ろのビスを加工しナンバーが止まってる後ろの
鉄板を切り落としました。
ZOOKのショックでは短いのでJOGのショックを使用しています。
(3YJ−22210−00で4650円でした)
長さは220mmでセンスタが傾かずに両方着くようになりました!
センスタストッパーのゴムの位置がずれて役立たずなんでゴム板貼ってます。
強度的には少々問題があるかも?即急に補強するつもりです!
●シートポスト
シートの位置も高くなりすぎたので高さの調整ネジの通る
シートポストの切りかきを上に一つ増やし、
左右のブレ防止の溝も長く広げてブーツは付けられないけど
5センチ位は下げられました。
シートの前傾した傾きも無くなりちょっとは座ってられるようになりました
●リアフェンダー
切ってステーを付けてナンバーの裏のビスに止めてみました。
●バッテリー搭載&セルスイッチ
ついでにバッテリーの配線をしておきました。
ZOOKのもともとの配線はそのままにしてレギュレートレクチ
ファイヤーとスタータリレーを追加しました。
セルスイッチを何処に付けるか悩みましたが、結局ここにしました。
なかなかシンプルで色も合ってていいでしょ!
ZOOKのメインスイッチはアーススイッチになってるので
後付けしたバッテリーの配線をZOOKメインスイッチに通すには、
E1の緑/白にバッテリーのアース側を接続し、後付けのセルスイッチをアースさせて
スイッチオンにするとE1からEに通電します。
するとメインスイッチを入いれてブレーキスイッチからセルスイッチの電源が取れるんです。
●センタースタンド
ゴムを挟んでたんですがすぐ切れて しまったのでセンスタのエンジンに当たる部分と、
立てた 時にハンガーに当たる部分をサンダーで削ってしまいました
●セッティング
エンジンを積み替えてウイリーばっかりで大変な 時はランププレートを
ZX用に替えると出だしをちょっと ころして、高速側にちょっともって行けます。
CP のプーリーにG’のランププレートを入れてみましたが変速もなめらかになりました!
(ZXとG'の違いは センターの穴の大きさの違いだけです)
900円の貧乏チューニングでした!
●フレームの補強
Dioのガセットを、ショップにて溶接補強したようです。
縦方向に補強を入れているのが特徴です。
●リアショック
取付け部は後方にずらしていますが、鉄板を溶接してBOX形状にして強度を出しています。
リアクロスブラケット(サブフレーム)とメインフレームは溶接されている様です。
位置的にはshampooさんと同じくらいの位置に来ます。
●エンジンハンガー
AF18のものをサンダーで幅切り詰め加工。
エンジンもAF18を使用しています。
AF18のエンジン+ハンガー+Rショック(JOG用)の仕様だと
インマニをAF18初期かG’などの短いタイプと交換しないとRショックと干渉してました。
●負圧コック
ズークは負圧コックなのでインテークチャンバーのアダプタ挟んでニップル出した。
●リアショック&ステー
解体屋さんで拾ってきたRショックにステーもついていたのでそれをシートポストに溶接。
ナットが組まさってたんでポン付けいけるだろうと思ってたのに
いざシートポストと合わせるとナットの間隔が広かったです(;_;)
1本ボルト合わせるともう1本は半分くらいしか掛からない...
これも簡単に妥協して鉄工所に持ち込んで溶接してもらったです 。
単体で転がってたRショックだったんで車種不明だけど。
どうやらこれも掲示板でよく言われてたジョグのやつのようです。
ヤマハジョグ(CY50:3KJ1〜3KJB)のものです。
この型式だけフレームにリアショックのブラケットがボルト止めになってます。
エンジンスワップの際にリアショック取付け部の移設に便利かも!
リヤクッションブラケット:3KJ-21381-00
●リアホイール
DJ−1の8インチを使用。
●エアクリBOX
スーパーDioZXのものを使用。
●センタースタンド
試走してみるとメインスタンドとEgが干渉してビビリがひどい 。
Eg側のマウント部に当たってるみたいなんで
簡単に妥協(^-^;してサイドスタンド付けてみます。
■PALのエンジン
GS6:SB50 PAL前期(2軸式固定変速機)
ZOOKエンジンなどに代表される変速できないイブ系の固定プーリータイプ。
ミッションがドライブシャフトとファイナルギアの2軸しかない。
タクトやDJ1とは異なりカウンターギア、カウンターシャフトを持たない。
GAB:SY50 PAL後期(2軸式無段変速機)
上記エンジンの可変プーリータイプ。
トルクカムを装備しているのが特徴。
■エンジン装着
ZOOKの性能アップを目指しSY50エンジンを入手した。
・前期のSB50とZOOKのL.クランクケース
・後期のSY50とZOOKのRクランクケース
が同じであることから
2軸式変速機エンジンはエンジン装換が楽だと考えたのである。
実際、ZOOKのエンジンハンガーにSY50エンジンを載せてみたところ
SY50エンジンの方が約5mmほどハンガーが広く手元にあったスペーサーと
ワッシャを噛ませることできっちりと固定できた。
ハンガーなどをグラインダーで切った貼ったなど一切無し。
<注意>このスペーサーを入れないと振動が発生するかもしれません。
■ハーネスの接続
エンジン系のハーネスはZOOKに比べて短い。
ZOOKエンジンからジェネレーター、パルスコイル等を移設するか
ギボシを使用し延長ハーネスを造れば接続が可能となる。
SY50はバッテリーを持つため充電系の配線(白)がある。
ZOOKのハーネスを使用しバッテリーを使わないのなら
電圧が高いのは充電系の配線なので(白)を使用し、本来点灯系の黄色を
テープで絶縁しておく。
ジェネレーターですが、コードの長さ以外にセルの銅線の巻数が違います。
これはZOOKはバッテリーを持っていませんが、PALにはバッテリーがあるので
充電用に巻数がでかいのかなぁ〜と思います。
またSY50エンジンからはアース線(緑)が出ていないため
ZOOKからの緑のハーネスは延長してセルモーターのアースボルトに共締めする。
オートチョークも短いのでこれはZOOK用と交換した。
先端のニードルの長さが若干異なる気がしたので
それぞれ引っこ抜き交換装着した。
■吸気、排気系
マフラーはZOOK用がボルトオン。
PALとZOOKのマフラーでは消音器の取付け角度が異なる。
PAL用のマフラーを装着するとカウルとの隙間が空き過ぎて
格好悪くなった。
キャブレターはPALのものを使用した。
エアクリーナーボックスはPAL用がリアホイールの内側まで
オフセットされているためZOOKのリアフェンダーを使用すると
干渉するため、ZOOK用を使用した。
固定は前側のクランクケースボルトに強引に取付けている。
後側はステーで固定した方が安全。
■外装関係
リアタイヤ:スタイリング重視であるためZOOKの8インチを使用した。
リアフェンダー:ZOOKと同じ位置に取付けが可能!
■走行感
SY50エンジンにZOOKの8インチタイヤを履かせるとローギアードになり
出だしは、力強くて良い感じです。
でも、8インチタイヤを入れているためトップスピードが伸びません。。。(--;
アクセル全開で40km/h弱で吹けきってしまう。
メーター読みで40km/h丁度です。。。
遅い。遅すぎる(笑)
(でもSS1/32マイルには十分です。エンジンをいじらなくても5.6秒出ました)
50km/hは欲しい。
そこで、PALエンジン(SY50)の駆動系の変更を検討した。
●ミッションの変更組み合わせ
パーツリストで2軸変速機のエンジンを探すが
可変プーリーをもつもので12T/83Tより減速比の低いものは見つからなかった。
ワンオフでハイギアを作成しても良いが、中古ZOOKがもう1台買えそうなので
ミッションでの変更をあきらめた。●駆動部の変更
手持ちの部品であったDJ1の駆動系で検討した。
▲左がPAL、中央がDJ1、右がライブDioZX
パーツリスト類別記号 GN2:AF09タクト、GR1:DJ1プーリー:
大きさはPALとDJ1ではそんなに変わらない。
ランププレートの形状が異なる。
PAL:平板、DJ1:スロープ有り、ZOOK:スロープ有りプーリーボス:
PAL短い(31.5mm)、DJ1長い。
PALエンジンにDJ1のボスをはめてみたところ、クランクシャフトに刻まれた
スプラインが隠れてしまった。
PAL用を使用。
▲左がPAL、右がDJ1用プーリーフェイス:
PAL用はフェイスの内側半分だけしかスロープが無い。
DJ1用はフェイスの外側までスロープがある。
ZOOK用は外側までスロープがあるが、軽量化のためフェイス半径中ほどに
穴が開いている。
可変プーリーの外側まで変速させるにはDJ1用が好ましいと考えられる。
ライブDio用と比較すると、フェイスロックナット部の肉厚が薄いです。
取付けを確実にやらないと、エンジン始動中にフェイスが緩み
クランクシャフトのスプラインをつぶしてしまいますので注意!
▲左がPAL、右がDJ1用
ドリブンプーリー:
PAL:ベルト幅狭い
DJ1:ベルト幅広い
外径はほぼ同じ。クラッチアウターは共通でGN2が採用されている。
後述しますがPALとDJ1はクランクシャフトの回転方向が異なるためPALエンジンに
DJ1のドリブンプーリーを入れてもトルクカムは有効に働きませんでした。
(トルクカムの溝の傾きが逆になるため)
▲左がPAL、右がDJ1用ベルト:長さはそんなに変わらない。630mm平均。
PAL:幅が11mm。ZOOKは12mm。
両者の違いはベルト内側の山形の数。
PAL用は可変プーリー内側まで変速することを考えて山数が多く
小さい径にも適すようになっている。
DJ1:幅が14mm。DIO用は15mm。
ふっふっふ
駆動系の変更でとうとう50km/h+α出せるようにしましたよ。
ギア比が合わない分、プーリーの変速比でごまかした結果です(笑)
あっ、ベルトは手元にあったAF27Dio用を使用。
でも、WRの調整をしてないせいか加速が穏やかです。
するするするって感じで加速していきます。
30km/hから50km/hまでの加速が特に。。。
出だしがノーマルZOOKなみにもどっちゃった(^^;
クラッチミートポイントがちょと低いみたい。
アクセルをちょっとひねっただけでミートしちゃいます。。
あと、変速点もやや低い感じ。
もうちょっと回りそう。
要セッティングですな(^^;
H14.11.16
じっくりとセッティングやりました。
加速が穏やかになった原因はDJ1のドリブン側を使用したためでした。
実はDJ1系の3軸式ミッションエンジンとPAL系2軸式ミッションのエンジンとでは
クランクの回転方向が異なるのでトルクカムの溝の傾きが反対なんです(^^;
プーリーはライブDioZXのものがPALのプーリーと構造が似てました。
両者の違いは、PALは6室中3室しか使用できないことぐらいでしょうか?
ノーマルはプーリーの内側〜真中あたりを使用しているので、
この改造ではプーリーの中央から外側を使用することを目的としています。
そのためベルトの幅などを替えて変速比を変更することにした。
(PAL用だとベルトがプーリーの外側まで広がりきれません。)
ドリブンフェイス、ベルトをDJ-1用、プーリーはライブディオZX用、
ランププレート、ボス、クラッチ側はPAL用を使用した。
WRは6g×6個とした。
クラッチインは3750rpm。
時速20〜40km/hまでが変速域6450rpmで変速。
40km/h以上はエンジン回転数とともに速度が上昇。
7500〜7800rpmで時速50+αkm/h
ってな感じになりました。
またプーリーの内側を使用しないため、ベルトをセットするときはコツが必要になります。
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Circuit/9760/himitsu/beltset.html
次回はプーリーを加工したバージョンでも試してみよう…