私が身体障害者療護施設の鶴舞莊に来たのは12年前です。赤ん坊のときの高熱が原因で体が不自由になった私は、45歳まで市川の自宅で生活していましたが、事情があって施設に入所することになりました。最初の5年は千葉市内の桜ケ丘厚生園にいました。しかし、ここは長くても5年しかいられないため、身の回りの事がある程度自分でできる私は長期入所が可能な鶴舞莊に来ました。
市川では家に閉じこもってばかりの生活を送っていましたが、あるときボランティアの訪問を受けて私の生活は変わりました。千葉へ行ってからも同じような交流の会を探しましたが、見つかりませんでした。そして鶴舞莊へ来てからもずっと探し続けていました。そんなある日、入所者の送迎ボランティアで鶴舞莊を訪問したウィズエブリワンのメンバーの早崎さんに出会いました。今から4年ほど前のことです。送迎をお手伝いするのでエブリワンの活動に参加してみませんか、と誘ってくださいました。今では月1回の活動日が何より私の楽しみとなりました。
若い人達と話をすると、若さを分けてもらえるようで私の気持ちも明るくなります。冗談もいっぱい言って、とても楽しい時間です。中でも一番の楽しみは買い物です。鶴舞莊では、欲しいものは週に1度まとめて職員に頼んで買ってきてもらいます。ですから、普段の生活の中で買い物をすることはありません。コンビニや五井のヨーカドー、ジャスコ、アピタなどで洋服や食品を自分で選んで買い物をする。皆さんにとっては当たり前のことですが、私にとっては普段出来ないことがエブリワンで体験できるのです。私にとって、この時する外食の機会も貴重な楽しい体験となります。参加する日が近づくとパーマ屋に行ったり、当日は早起きをして身支度をととのえます。月に1度の参加ですが、私にとっては次の参加までの楽しみとなるのです。
歩行時は転倒したときも安全なようにヘッドギアをつけるので夏は暑くてやっかいですが、普段はなるべく自分の足で行動するようにしています。外出するときは車椅子を利用しますが、エブリワンの皆さんとなら安心なので、買い物など人ごみの中へ出かける以外は自分で歩くようにしています。
鶴舞莊のメンバーも誘いますが、積極的でない人、その気があっても参加できない人、いろいろです。現在、市川の会からも誘ってくださるので、送迎のボランティアをお願いして年に2,3回参加しています。このような健常者と障害者が交流する会に参加するようになって私の気持ちは明るくなり、毎日の生活にもハリが出てきたような気がしています。今、充実した日々を送っています。 |