スペシャルシートType2の作成



●きっかけ

モトコンポを長い時間乗っているとお尻が痛くなる。
ロングツーリングを考えた時、このシートがネックとなる。
そもそも千葉市〜長野県開田村までの往復約800kmを走
り切るとなるとノーマルシートでは座ぶとんがないと辛いらしい。

購入した時にモトコに付いていたシートは裂けていたので
自分で張替えようと思ったのだが、ただ張替えるだけでは
芸がないので細工をすることにした。


 ▲左から順に、ノーマル、Type1、Type2
 

●Type1の製作

Type1ではノーマルにあんこ盛りを施した。
モトコのシートのウレタンを半分削り、家に余っていたCRM50のシートを
利用した。
CRMのウレタンをモトコのシートの形に削り出してノーマルのウレタンを
薄くスライスし張り合わせた。
厚みはノーマルの座面より1.5cmほど高くなっている。
シートカバーはCRMのものを使用した。
 

●Type1の評価

さて、開田村までの往復に耐えられるかテストが必要である。
そんな中、モトコの部屋にTAKUMIさんが九州から川崎まで自走する
とのことなのでついでにテストをお願いしました。
やっぱりお尻は痛くなるとのことです。
が、ノーマルだったらもっと早くお尻が痛くなっただろう
とコメントを頂きました。
実際に、自分が長野県の開田村まで走った感じでは300kmを超えると
辛くなり、折り返して帰ってくる時はモトコの上でハングオン状態でした。
1作目にしてはまあまあだったと思います。
 

●Type2の試作へ

今度は冬の富山まで鱒寿司を買いに行くツーリングに向けて
シートを作ることにしました。
今回の目玉は、
・衝撃吸収材を使用。
・ウレタンは、よりハードなCR80のモノを使用

さて作り方です。
まず、ノーマルのシートを取り外します。
シートステーを取り外し、ひっくり返してからシートステーに
取付けてある4つのナットを外せばシートが外せます。

次にシートをひっくり返し、プラスチックに止めてあるホッチキスの
針をマイナスドライバーでこじって外します。
片足が抜けたら残りはペンチで引っ張ると楽にとれます。
カバーが外せたら下のようなスポンジ(ウレタン)が顔を出します。


▲オリジナルのウレタン。やれて千切れている。

こいつを、まん中からスライスします。
CR80のウレタンを載せるためです。
スライスするにはホームセンターで購入した断熱材用カッターを
使いました。ちょっとした刀みたいな感じです。

そして衝撃吸収材を埋め込むところを更にくり抜きます。


    ▲スライスしてまん中をエグったところ。
 

CR80のシートをスライスしたウレタンで型取りして切り抜きます。
下部が平面となるように更に断熱材カッターで形を整えます。
ウレタンの整形にはワイヤーブラシを使うと削りやすくていいです。
真鍮製のブラシがいいでしょう。


    ▲左からくり抜いた座面、シリコーン、CR80のウレタン

今回は衝撃吸収材にシリコーンを使いました。
運動靴のソールに使われているのは、ジェルテック(株)の
αGELというシリコーンを主体としたものがあり、
車用ではイイダ産業の変成ウレタンなどが有名です。
両社ともインターネットで検索できます。

今回は触感が非常に似ていた東急ハンズで
入手した鋳型用のシリコーンを使用しました。


    ▲モトコのシート下部にシリコーンをセットしたところ

こんな感じでシリコーンをセットします。
座面に衝撃吸収材を持って来ないのは座り心地を変えたくなかったためです。
この手法は、ラリー用のシートも手掛けている野口シートアドバイザーの
ものを雑誌で見かけたので真似しました。


 ▲こんな形で張合わせます

破れていたウレタンを補修して張合わせます。
接着はコニシボンドのG17(黄色いやつ)を使用しました。
乾燥した後、ワイヤーブラシで修正します。
 


 ▲カバーを付けて出来上がり!

最後にカバーをつけます。
カバーはCR80のものを使いました。
タッカーというホッチキスの親分でベシベシ止めていき、
余った部分を切り取ります。
しわがよっていますが、それは素人が作ったので愛嬌と言うことで。。。(笑)
 


    ▲ノーマルとType2の比較

ノーマルと比べてかなりあんこ盛り詐れたのがわかるでしょう?
シートも硬めでなかなかGoodです。
このシートの評価は鱒寿司ツーリングの時に報告いたします。
 



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