今日は取り敢えず国境付近の街まで目指すことにする。
車はR215のフリーウェイを南下していく。
両側がディズニーランドにあるビックサンダーマウンテンの
岩肌のような道を走り抜けていく。

既に日没となり予定を大幅に遅れている。
途中でお腹がすいたのでDenny'sに入り晩飯となった。
日本のDenny'sとは雰囲気が全然違う。

僕はキャンペーン中の「テキサス何とか」という角切りにしたフライドポテトに
とり肉、ピーマン、玉葱を塩、胡椒で炒めたものにチーズを掛け
オーブンで焼いたものを食べた。

主宰はTボーンステーキ、永原氏はポークステーキを食べた。
パンが２個残ったので、ナプキンに包みポケットに偲ばせた。
これが後日に役に立つのであった。

昼間はＴシャツ１枚で過ごせても夜はジャケットがないと寒い。

サンディエゴの東側にあるメキシコとの国境近くにあるナショナルシティ迄来た。
夜に国境越えも出来るが、国境を超えても泊まるあてもないので、
今日はこの辺で宿泊だ。

安モーテルを探して何軒かさまようが、
ここアメリカでは素泊りの宿といえどロッジである。
何軒か回りその中から「トラベロッジ」という宿に決めた。
「トラベロッジ」は全米に存在するモーテル。
「トラベル」と「ロッジ」の合成語になっていた。

宿泊の交渉したのは永原さん。
僕と主宰は車に残っている。
う〜ん、英語が話せるようになりたいな。
宿代は３人で75ドル。１人辺り25ドルで約3,250円。
日本で素泊りといっても5000円とるペンションもあるから安いのかな？
永原さんは高いといっていたが、旅の疲れもあるのでここに落ち着いた。

他にも「モーテル６」や「スーパー８モーテル」などの
全米チェーンのモーテルがある。
これらは安めの料金設定のモーテルなのだが、場所によって
料金が異なっているそうだ。
他にもランクによって有名なモーテルが何軒かあるらしいが
今回の旅行では無縁なので忘れてしまった。

部屋は4Fの5号室だった。
車から重い荷物を抱えて階段を上った。
ここにはエレベーターが付いていない。

部屋にはダブルベットが２つ置いてある。
部屋に入り暫くすると、永原さんは２週間ぶりの
洗濯をしに1Fのランドリーへ。
その間、僕と主宰は部屋で荷ほどきをはじめる。

そこへ、廊下を“ガラガラガラ”というカートを引きずる
ような音と共に、“トントントン”とノックの音。
クリーニング屋かと勝手に思い込み無視をする。

再び、ノック音。
“Yes！”と答え、ドアの覗き穴を見ると
そこには受付にいたおばちゃんが立っていた。

慌てて鍵を外しドアを開ける。
カートと思われたのは、簡易ベットであった。
を〜ぉ、おばちゃんありがとう！！
ベッドを崩して寝ようかと思っていた所だったんだ！

で、おばちゃんが言う。多分こんな会話。
「あなた達でベットを作る（ベットメイキングをする）？
　それとも私がやってあげましょうか？」

ベットを持って来てもらっただけでも
感動していたので、更にベットメイキングまで
してもらうのは小市民な僕としては気恥ずかしかった。
「ウィドゥ！サンキュー！」
おばちゃんにお礼を言った。


明日は国境越えだから..と電気を消して早々と寝床についた.....

さて、ここで究極の選択。
あなたならどちらを選ぶ？
あなたは非常に眠たい状態です。
そこに聞こえてきたのは「あえぎ声」と「いびき」(^^;

隣の部屋からあえぎ声が聞こえてきた。
あ〜ぁ、人間はどこでも同じ様な事をやるのね...
しかし、主宰のいびきがその声を打ち消してくれた。
今の僕なら迷わず「いびき」を選択する。

いいぞ、主宰！ありがとう主宰！
主宰は長旅の疲れのせいかすぐに爆睡してしまったようだ。
僕も暫くして眠りに落ちていった。