2月28日(その2)出国そして機内にて
*** '98年2月28日 晴れ ***
(つづき)
カートには載せてはいたものの動くのには邪魔である。
くそ重い手荷物をさっさと預けて身軽になりたかった。
必要な物だけを取りだし僕のバックパックに詰めた。
よく見ると我々の荷物には名札や目印のタグが付いていない。
荷物を間違われることはないと思うが念のため、赤いガムテープで
タグを作りバックの手提げの部分に張り付けた。
見るからに怪しい荷物になってしまったが、仕方がない。
マレーシア航空のカウンターへ行き登場手続きを始める。
まず“E”のゲートに入る。
入り口ではX線で手荷物のチェックをしている。
僕のバックに入っていたヘルメットとその中にいれた
茶碗がくっきりと写し出されていた。すごく鮮明。
手提げ袋のブーツの中には、工具類やタイヤレバーなどを
入れていたがこちらもくっきり写し出され、
何かいわれるかと思い冷や冷やしたが、おとがめなしであった。
エコノミーのカウンターへ行き、僕と主宰は並んだ席にしてもらう。
オペレーターが何だか隣の人とは違って手際が悪い。
良く見ると研修中の札を付けている。
新人さんなのね。頑張って!
搭乗券とグリーンカードを受け取った。
くそ重い手荷物もここで預けた。
手提げ袋にブーツとパンク修理の工具などが入っていたため
危険物取り扱いのタグを付けてもらう。
バックも茶碗が入っているので、こちらもついでにタグを付けてもらった。
ベルトコンベアに乗ってバックは送られていってしまった。
身軽になった主宰と、出国前の最後の買物をする。
僕はカメラと抹茶の御濃茶を購入した。
空港利用料を払い、いよいよ出国ゲートへ。
この空港利用料とはなんだろう?2040円も取って....
出国ゲートに入るのにお金を取る空港は他の国にもあるのだろうか?
僕はジャケットなど金具の付いている物を全てリュックに
詰めて危険物チェックを潜り荷物を受け取った。
しかし、主宰がなかなか来ない。
振り返ってみると再チェックをうけている主宰がいた。
金具が沢山ついているEDジャケットが引っかかったらしい。
苦笑いする主宰。
次に出国審査。
パスポートと旅券を持ってそちらに進む。
えっ?出国者カード?記入するの?
以前利用したときは旅行会社のパックツアーだったので
代理店が全て書類を用意してくれていたのだ。
カードは出国審査の入り口付近に置いてあった。
見本に習って記入していく。
上半分に名前と出国に利用する飛行機の便名を記入した。
下半分は帰国用である。こちらも判っているので記入した。
再び出国審査を受ける。
今度は書類の不備もなく、無事通過することが出来た。
僕らが乗るマレーシア航空MH092便はCコンコースの
82番ゲートからの搭乗となる。
Cコンコースまでは第2旅客ターミナル本館から
シャトルバス(モノレール?)で移動する。
こちらのゲートを利用するのは初めてである。
搭乗時間まで主宰と喫茶コーナーで茶をしばく。
MH092便が喫茶コーナーの前から見えたので先ほど買った
カメラで写真を撮ろうとするがなかなかシャッターが下りない。
主宰とあーだこーだとカメラをいぢくりまわしたが、
結局はフィルムが入っていないだけであった。
う〜む、この手の安カメラには大抵フィルム装填済みなので
まさかとは思ったのだがだが...
主宰には早速ネタが出来たと言われてしまうし....
しばらくして搭乗が開始された。人が多くほぼ満席状態であった。
永原さんが空いていたら、横になって休むといいよと
アドバイスをくれていたが、さすがにこの状態では
そのアドバイスも活かすことが出来ない。
僕らの座席は飛行機後方の通路側。
その4人掛けのうち左側2つが僕と主宰。
右側2つはカップルのようであった。
会話に耳を挟むと何やら怪しげなカップルだったので
彼らとは結局話をしなかった。
僕は日本から持ってきた雑誌を読みあさる。
ふと、顔を上げると「Game」という映画をやっていた。
ヘッドホンをしていなかったので映像だけだけであったが
そのスリリングな展開は見ていて面白かった。
機内映画のプログラムを見たらその前は「ビーン」であった。
しまった。こっちがみたかったのにー。
気付いたときには既に終わっていた。
高まる興奮の中、結局2〜3時間程しか眠れなかった。
日本とLAの時差は17時間。
日本からLAに行くと日付は1日もどるが、
時間は日本より7時間進むことになる。
日本でお昼ちょうどだとLAは夜の7時。
体内時計を合わせるのが大変である。
2度目の機内食が済むとしばらくして飛行機は着陸体制に入った。
今日のLAの天候は晴れ。
これからどんな楽しい旅が待っているのだろう。